海苔
読み方:のり
関連語:おにぎり
食用とする海藻を漉〔す〕いて紙状に乾燥させた食品の事です。 おにぎりや巻き寿司、ふりかけなど日本の食卓には欠かす事のできない食品です。パリパリとした食感と海藻の風味が特徴です。 主に、日本の太平洋側・瀬戸内地方・九州地方で養殖されていて、年間約一億枚もの海苔が生産されています。
旬は11月から3月
パリパリとした食感、海藻の風味が特徴の黒い紙状の食品である海苔は、日本料理には頻繁に使われる食材のひとつです。 一年中市場に出回っていますが、海苔の摘み取りが始まる11月から3月頃までが「旬」です。 この時期の海苔は「新海苔」と呼ばれ、やわらかくてより香り高いのが特徴です。 海苔は、栄養価も非常に優れています。ビタミン類が豊富に含まれているので疲労回復や美容に効果的です。 また海苔に不足している栄養成分は大豆で補えるので、大豆食品と一緒に食べる事によって体の中でより有効な効果が期待できるようになります。
日本最古の法律にも定められていた食品
海苔の歴史は古く、日本にまだ海苔という言葉の無かった時代から食されていました。 日本最古の法律である大宝律令(701年制定)に海苔は、朝廷へ納める「調(現在でいう税金)」として定められていました。 当時、海苔は非常に高級な食品で一般庶民の手に届かない上流貴族のごちそうでした。 鎌倉時代に入り日本の食文化が精進料理中心になると、海苔が重宝され次第に庶民の食卓にも海苔が登場するようになります。 江戸時代には、庶民の間でのり巻きが大流行し、その頃日本へ来た西洋人は「日本人はみな黒い紙を食べている」と思ったそうです。 海苔の養殖が行われるようになったのは第二次世界大戦後の事で、現在では全国各地で海苔が生産されています。
冷凍庫保存がベスト!!
海苔は、湿気ると変色し風味が落ちるので、冷暗所で外気にふれないように保存します。 最も良いとされている保存方法は、外からの湿気を遮断する為に密封容器(タッパやビニール袋)に入れ、冷凍庫で保存します。この方法で保存すると、風味が保たれ一年くらいは保存する事ができます。 一度湿気てしまった海苔は元に戻す事ができないので、佃煮〔つくだに〕(※)にして食べるのが良いでしょう。
※佃煮の作り方
ちぎった海苔に醤油と酒を4:1の割合で加え味付けし、煮詰めると簡単に作ることができます。