納豆
読み方:なっとう
日本古来の食品で、煮た大豆に納豆菌を加え発酵させて作ります。独特の臭いと、ネバネバした糸を引くのが特徴です。 納豆には「塩納豆」「糸引き納豆」がありますが、私達が一般に納豆と呼んでいるものは「糸引き納豆」の事です。その栄養価は非常に高く、大豆発酵健康食品として世界的に認められています。
神秘の食べ物
独特の臭い、ネバネバした糸が特徴の納豆は、日本食の中でも好き嫌いが最も激しく分かれる食べ物と言えるでしょう。 しかしその栄養価は非常に優れていおり、「納豆どきの医者知らず」という格言があるほどです。 昔は秋から冬にかけて納豆を食べる習慣があり、その時期になると毎日のように納豆が食卓に並ぶため、体力が充実し、病気に対する抵抗力も強くなるので医者にかかる人も少なくなってしまう、という意味です。 納豆に含まれる成分は、胃ガンの予防・抑制、O-157などの雑菌に対する抗菌作用など様々な働きをします。 また、納豆にしか含まれていない「ナットーキナーゼ」という酵素は、血栓を溶かす働きがあり、脳卒中や動脈硬化にも良いとされています。 この他にもまだまだ全てが解明されていない食品なので、神秘の食べ物とも言われています。
偶然の産物だった!?
大豆栽培が中国から伝わった縄文時代終わり頃〜弥生時代にかけて、納豆は生まれたと言われています。 その当時、食物を保存する容器として、ワラを束ねた物を使用していました。 ワラには多くの納豆菌が付着しており、その中で大豆が自然発酵して納豆が生まれたと言われています。 この他にも「聖徳太子が馬に煮豆を食べさせようとし、それワラで包んだら納豆になった」など起源説は色々ありますが、どれも史実として残っているわけではなく、推測に過ぎません。 庶民の食べ物として親しまれるようになったのは江戸時代に入ってからで、「ご飯、味噌汁、お新香、納豆」という、日本人の朝食定番パターンができあがりました。 その後も、専門家によって発酵技術などの研究が進められ現在のように全国的に浸透し、かつ世界からも注目される健康食品として認知される存在になりました。
自宅でも作れる納豆
1.大豆を一晩水に漬けます。充分にふやけた状態になったら、柔らかくなるまで茹でます。
2.茹で上がったら水を切り、大豆が熱いうちに市販されている納豆菌をかけます。市販の納豆を入れてもOKです。
3.40度前後で最低でも8時間ぐらいの保温をして発酵させます。 納豆菌は空気を必要とするので空気の十分に入る容器に入れ発酵させます。
4.大豆の表面にうっすらと白い膜がはれば納豆の完成です。
薬味を入れてバランス良く栄養摂取
栄養価の優れた納豆ですが、ビタミンA・Cは含まれていません。 それを補う為、ビタミン群を多く含む薬味を入れて食べる事によって、さらにバランス良く栄養を摂取する事ができます。
代表的な薬味…ネギ、たまご、しょうが、しそ、のり、ごまetc.
その他にも色々な納豆料理があります。
寿司屋などでよく出てくる納豆巻き、家庭でも作れる納豆チャーハンなど、調理法も様々です。