長胴太鼓
読み方:ながどうだいこ
関連語:歌舞伎
胴の中央部がふくらんでいるビヤ樽型の鋲〔びょう〕打ち太鼓。
祭りや盆踊り、神社などで必ず見ることができる、日本で一番ポピュラーな和太鼓です。
最もポピュラーな和太鼓
歌舞伎太鼓・祭囃子・盆踊りをはじめ、各種の民族芸能・神楽芸能に用いられるほか、神社などの諸儀式・合図・信号にも使用されている太鼓です。 太鼓の大きさもさまざまで、大きなものでは面2メートル近くあるものもあります。 様々な太鼓を組み合わせて演奏する組太鼓は、最近では躍動感のある太鼓ショーとして全国各地で盛んに演奏されています。 そして、その組太鼓グループは、日本中に数え切れないほど存在しています。
古墳時代からの歴史
日本には古く古墳時代から太鼓の文化はあったといわれています。 群馬県からビヤ樽型の太鼓を打っている姿の埴輪が発掘されています。 また、古い文献にも太鼓を演奏したと記されている文章もあります。 しかし、資料が断片的でしかなく、その起源を断定するのは難しいです。
擬音表現が得意!!
胴は、ケヤキ・栓木〔せんのき〕などの硬い木をくり抜いて作ったものが用いられます。
革には厚めの牛皮が使用され、胴の両面にたくさんの鋲で打ちつけられています。
通常は台に乗せ、二本のバチを用いて片面を一人で打ちます。
また、片面を二人で打つ場合や、両面を二人で打つこともあります。
歌舞伎囃子では、ばちを様々に使い分けて、波音や風音、そして雷などを太鼓の音色で擬音的に表現する奏法がとられています。
■参考文献・ウェブサイト
- 『日本音楽大辞典』 平野健次・上参郷祐康・蒲生郷昭 平凡社 1989
- 邦楽百科辞典―雅楽から民謡まで 吉川英史 音楽之友社 1984