じゃんけん
読み方:じゃんけん
グー(握り拳)、チョキ(ピースサイン)、パー(手を開いた状態)というそれぞれの手の形を石、ハサミ、紙などの物に見立て、どの形を出したかで勝敗を決める遊びです。偶然性を利用しており、誰でも簡単に参加できます。
簡単で公平な遊び
公平で争いの起きない勝敗決定方法として昔から利用されてきました。遊びそのものというよりは遊びにおいての役割を決める際などで行う事が多いようです。「じゃんけん」では絶対的に強いものがなく、参加する人が公平な位置にいられることと、あいこが生じることに特徴があります。また、日本だけでなく世界中で様々な形で遊ばれています。
唱え歌とともに
じゃけんは江戸時代中期に中国から長崎に伝わったとされ、これが長崎拳となりました。主に酒席の大人の遊びとして広まったのが現在のじゃんけんの起源と言われます。しかし他にも諸説があり、どれも確信はありません。
じゃんけんには昔から付属する唱え歌があります。「一チェー〔いっちぇー〕来なせぇ猪尾助〔ちょびすけ〕さん、蛇の目〔じゃのめ〕の傘〔からかさ〕三階で、四ッちく鉄砲五ゥさいで、六〔む〕ねっぽうでジャン」などがその例です。また、昭和20年代後半には「じゃんけんほかほかほっかいどう、あいこでアメリカ、ヨーロッパ」という文句が流行しました。この事から、じゃんけんは本来単に勝敗を決めるためだけの遊びではなく、演技や歌の楽しみも含んだ遊びだったのではないでしょうか。
石<紙<はさみ<石・・・
2人以上で遊びます。現在広く使われているじゃんけんの形態は「石(グー)」「はさみ(チョキ)」「紙(パー)」という組み合わせですが、地方によって他にも多種多様な形態があります。
例:庄屋拳(日本)/庄屋、鉄砲、狐 インドネシア/像、人、アリ
互いに向かい合い、掛け声(多く使われているのは「じゃんけんぽん」)グー、チョキ、パーのいずれかの拳を出します。あいこ(拳が二手に分かれず、勝敗がつかない状態)になってしまった場合はもう一度やり直し、勝者が出るまで続けます。
■参考文献・ウェブサイト
- Multiculturalpedia & participants「多文化理解事典」1997(2004.8.19)
- 遊びの大辞典 日本リクリエーション協会 東京書籍印刷株式会社 1989