お手玉
読み方:おてだま
小豆などを入れた幾つかの小さな袋(お手玉)を、歌を歌いながら投げ上げ、受け取ったり拾ったりする遊びです。 各地の文化によって少しずつ遊びの形式が違います。
祖母から孫娘へ
お手玉は遊びを通して裁縫や正座などの行儀作法を身に付けることができ、昔から日本では女の子の遊びとして好まれてきました。日本では「隔世伝承〔かくせいでんしょう〕遊び(※1)」の代表的なものとされ、祖母から孫娘へと代々受け継がれています。現在では手先の細やかな動きが老人の痴呆症予防に繋がるとして注目されています。
※1…祖母から孫娘へと代々受け継がれていく遊びのことで、お手玉の他に、「おはじき」「あやとり」などがあります。
日本各地に広まる
黒海周辺の遊牧民の間で遊ばれていたのが原型と言われます。日本では平安時代より主に女の子の遊びとして好まれました。日本各地に広まり、結果現在では「おじゃみ」や「てんちゃん」など300を超える呼び名が各地に存在します。お手玉は祖母から孫へと伝承されることで、作り方や遊び方とともに行儀作法や昔話なども伝えられてきました。
代々伝えられた、昔ながらの作り方
お手玉は四枚の布を縫い合わせ、表に返して形を整え、縫い残した部分から小豆や大豆、数珠玉〔じゅずだま〕などを入れて完成します。小豆や大豆の他に、はぶ茶・そば米・しじみの貝殻などを入れる事もあります。
歌に合わせてタイミング良く!>
11個のお手玉をテーブルの上に置き、「おさらいおひと〜つ」「おふた〜つ」と言いながら、1つのお手玉を片手で投げます。 そのお手玉が落ちてくるまでの間に、テーブルに置いてあったお手玉を1つ拾い、その手で投げ上げたお手玉も一緒にキャッチします。この動作が全部のお手玉でできたら、拾うお手玉の数を増やしていき、投げ上げたお手玉を受け取れなかった時点で他の人と交代します。