けん玉
読み方:けんだま
けん玉は3つの皿と1つのけん先、そしてその本体に繋がった玉1セットとした玩具で、独特の形をしています。バランス良く球を皿の上に乗せたり、けん先に入れたりして遊びます。球を置く部分、回数などによって勝敗を競います。現在では全国規模の大会も行われています。
遊びを超えたけん玉効果
技の高度さを競い合うことで遊ぶものですが、現在「日本けん玉協会」が全国大会を開催し、遊びという枠を超えてスポーツとしても楽しまれています。また、リハビリ専用のけん玉も開発されており、老人の痴呆症防止にも役立っています。
民芸品や玩具のけん玉はどこでも販売していますが、糸が皿胴部分の中心や下からたれていたりすることがあり、バランスがとれていません。正式な競技用のけん玉(日月〔にちげつ〕ボール)は全てにおいてバランスがとれており、技を繰り出すのに最適とされています。競技用のけん玉には日本けん玉協会公認のマークがついています。
日月ボールの開発
明治時代にけん玉と呼ばれていたものは、真っ直ぐな1本の棒と、1つの球とが組み合わさって出来ていました。現在のようなけん玉が生まれたのは大正時代になってからです。当時は「日月ボール」と呼ばれていました。「日月ボール」は大正7年10月1日に広島県呉市の江草濱次〔えぐさはまじ〕氏が考案・出願し、大正8年5月14日に実用新案として登録されました。けん玉は流行玩具でありながら、廃れる事なく現在も幅広い年齢に親しまれています。
難易度も様々
けん玉は難易度によって様々な遊び方がありますが、一番優しいのは大皿部分に球を乗せる技を競う遊びです。球を乗せる位置が大皿→中皿→小皿→小皿→けん先と移っていくに従って、技の難易度も高くなります。球を乗せるそれぞれの位置の点数を決めて、得点を競い合うこともできます。
それぞれの技を組み合わせて、連続技として競い合うこともできます。
・小皿→大皿→けん先[日本一周]
・小皿→大皿→中皿→けん先[世界一周]
単独の技で一番難しいとされるのは、大皿のふちとけん先の間に球を乗せる「うぐいす」と呼ばれる技です。
■参考文献・ウェブサイト
- 日本けん玉協会「NPO法人 日本けん玉協会」1997(2004.06.23)
- 日本のおもちゃ遊び 斎藤良輔 朝日新聞社