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凧あげ

読み方:たこあげ
関連語:立春

凧の画像

骨組みに紙・布を張った凧と呼ばれる玩具を風の力で、空に浮かばせる遊びです。糸でうまく凧を操り、どれだけ長く糸を出したかで飛距離を競います。凧あげは日本だけでなく世界的に行われている遊びです。

意味・目的立春の季に空に向く

日本の凧のルーツは中国と言われています。中国や韓国では昔から占い、宗教、戦具など様々な事に凧が使われていました。例えば、中国の北宋時代(960-1127)に、度々盗賊による被害を受けていた地域で、占いの指示に従って全住民が凧揚げを行ったところ、他の地域は盗賊に教われましたが、凧揚げを行った地域は危険を回避することができたという言い伝えがあります。
日本で凧が正月の遊びとなったのは江戸時代後期のことです。昔から「立春の季に空に向くは養生の一つ」と言いますが、凧はそのようなまじない的要素を兼ね備えた、新年の遊びとして江戸の人々を始め全国で親しまれました。

起源・歴史身分の差なく流行

凧の起源は詳しく解明されておらず、西暦前400年とも300年とも言われます。日本に限らず世界中で昔から存在していたようです。日本では江戸時代直前まで貴族や武士の一部で遊ばれていただけで、一般にはあまり遊ばれていませんでした。しかし江戸時代に入ると、大人から子供まで身分の差なく流行し、烏賊〔いか〕形の凧や、金銀をちりばめた豪華な凧など、多種多様な凧が現れました。
この頃に凧は日本の遊びとして定着しましたが、明治期になると電線や建物にさえぎられ、自由に凧をあげることが難しくなり、徐々に衰退してゆきました。現在は全国規模の団体が出来るなど、活気を取り戻しつつありますが、のびのびと遊べる場所が減っている事がやはり大きな課題となっています。

道具・遊び方バランスが命

凧は左右のバランスが少しでもずれると上手くあげることができません。 逆に言えば、左右のバランスさえとれれば、和紙にかかわらずビニール袋など家庭にあるもので十分製作が可能です。
骨組みには平竹、丸ひごなどを使います。

空の上の競争

風向きを背にして、凧を風に乗せてあげていきます。最初からどちらがよくあがるかを競い合う形で展開する方法と、まわりであがっている凧に対して張り合う形で展開する方法があります。
また、相手の凧を落としたり、糸を切ったりして自分の凧だけが空中に残るようにしていく「凧合戦・喧嘩凧」と呼ばれる遊び方もあります。

■参考文献・ウェブサイト


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