Home寄席芸 ≫ 散楽

散楽

読み方:さんがく

散楽の画像

散楽とは、中国から伝わった、滑稽な物まね、曲芸、呪術など多種多様な芸一般を広く指します。
のちに散楽が発展して能・狂言の元になりました。

特徴能・狂言の先祖

もともと散楽は寺社の祭礼で演じられ、国土安穏〔こくどあんのん〕・天下泰平〔てんかたいへい〕を祈祷する事を主な目的としていました。 その後いつしか、一般庶民の娯楽となり、散楽が訛って猿楽となりました。大道芸としての道を歩んだ猿楽は、散楽よりもより大道芸的な要素の濃いものになり、また、猿楽とは別に、散楽と農村で行われていた楽芸とが結びついてできた、「田楽」というものが現れました。この芸能は、もともと農村の田植えを囃し立てる為に生まれ、発展しました。その後、猿楽と田楽は現在の能・狂言へと向かって融合・発展していきました。

起源・歴史散楽が訛って猿楽に

中国の唐の時代に雅楽と共に日本に伝わりました。
当時の日本は奈良・飛鳥時代で、楽戸という国立の機関を作り、国を挙げて散楽の発展に力を入れました。寺社などの祭礼で演じられたり、貴族などの上流階級の間での娯楽として普及しました。その後、平安時代の訪れと共に、楽戸は廃止されますが、散楽は一般庶民の間に伝わり、広く人気を集め、寺社の祭礼で演じられたり、大道芸として演じられたりするようになりました。いつしか散楽が訛って、猿楽となり、それが現在の能・狂言の元祖になりました。

演目多種多様な芸

散楽の内容は、主に曲芸や軽業、物まね、呪術、奇術などです。
今の中国雑技団のような曲芸や軽業〔かるわざ〕、猿の物まね、「火を吹く術」「刀を呑む術」といった呪術を見せたりと、多種多様な芸がありました。散楽は日本古来の芸能の影響を受けて、やがて猿楽と言う芸能に発展し、そこから台詞と仕草による滑稽な物まね芝居が「狂言」へ、音楽と舞踊による活劇が「能」になりました。

■参考文献・ウェブサイト


おすすめ本


トップページへ当サイトについてサイトマップ(キーワード一覧)個人情報の取扱についてお問合せ

Valid CSS! Valid XHTML 1.1!