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狂言

読み方:きょうげん
関連語:

狂言の画像

日本芸能の一種目。
猿楽の滑稽な部分を劇化した最古の喜劇です。
能と併せて行われますが、能とは異なり、物まねの要素を含んだ写実的なセリフ劇です。

特徴滑稽な笑いの世界

狂言は能とほぼ同じ頃に発生し、セットで交互に演じられ発展していきました。
交互に演じる事によって、能の「幽玄の世界」とは正反対の「笑いの世界」へと観客の心を和ませてくれます。
狂言の登場人物は身近な親しみある普通の人々です。殿様や大名も出てきますが、だいたい家来にバカにされたり、ドジだったりします。狂言の主役を演じる人を能と同じく「シテ」と呼びます。また、シテの相手役を勤める脇役を「アド」と呼びます。
日常的な話し言葉を使っているので内容もわかりやすく演じられています。

起源・歴史祖先は散楽

奈良時代に中国から渡来した「散楽〔さんがく〕」が、平安時代に「猿楽〔さるがく〕」となり、猿楽本来の笑いの要素がセリフ劇となり、南北朝時代に「狂言」が生まれました。そして能と併せて発展し、能とは全く対照的な、日常的なできごとを笑いを通して表現するセリフ劇として庶民の間に広まりました。室町時代の後期に大蔵流〔おおくら〕・和泉〔いずみ〕流・鷺〔さぎ〕流が成立します。 現在では和泉流、大蔵流の二流が活動しています。

形式能とは対照的

能とは違って、一般に面は用いず、素顔で演じられます。
セリフが主体で、時には激しい動きを見せるなど、演劇に近いものです。 ほとんどが、3〜5人の登場人物で、30分くらいの上映時間のものです。 能の多くが過去の世界を扱うのに対し、狂言は現実社会の人々が登場人物なので素顔で舞台に立つのが一般的です。面は能面ほど発達せず、神・鬼・精霊・老人・動物等の20種類ほどしかありません。しかしそれらの面は喜怒哀楽の表情が豊かなものです。

■参考文献・ウェブサイト


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